食物繊維の効果

食物繊維は毎日の元気に近づく栄養素!みなさんは食物繊維にどんなイメージを持っていますか?「体に良いもの」「おなかの調子を整えるもの」など、「健康になるために必要な栄養」と考える方が多いのではないでしょうか。ですが、少し前まで食物繊維は「いらないもの」とされていたのです。ここでは、なんとなく体に良いものと知っていても、くわしくはわからない食物繊維の歴史や効果について紹介しています。それらを踏まえた青汁の選び方もじっくり見ていきましょう。

青汁に含まれる食物繊維水溶性食物繊維/不溶性食物繊維

食物繊維が「第6の栄養素」と呼ばれるまで

古くは古代ギリシャ時代からその存在が知られていた食物繊維。近代にいたるまでの長きにわたり、食物繊維は人間の体にとって何ら利益をもたらさない、無用のカスと考えられてきました。

ところが1900年代に入り、世界各国の研究者が食物繊維の働きに注目。人間の健康にとって多くの効能があることを発見しました。

日本では1997年に発表された「五訂日本食品標準成分表」において、これまで「繊維」(=無用のカス)という名称で分類してきたものを、「食物繊維」として独立表記。さらにこれを「水溶性」と「不溶性」に細分化しました。
ちなみに水溶性とは、水に溶けるという意味。不溶性は、水に溶けないという意味。それぞれに違った働きがあります。

今や食物繊維は、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルに次いで第6の栄養素と呼ばれています。

1日に必要な食物繊維の摂取量は、18歳以上の男性19g、女性17g以上と言われています。
この数値は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に記載されており、腸内環境を整える作用や糖尿病の予防、ダイエットなど多くの生活習慣病予防に効果的です。

食物繊維が持つ様々な効果

現在明らかになっている食物繊維の効果のうち、とくに代表的なものをまとめました。

腸内環境を良くする効果

水溶性食物繊維は、腸内にある好ましくない物質を取り込み、まとめて体外への排出を促す効果があります。
不溶性食物繊維は、水に溶けずに腸内で膨張し、その刺激で腸のぜんどう運動を活発化させて、便をすみやかに体外へ排出させます。
いずれの食物繊維も腸内環境を整えるための高い効果が認められています。
また間接的な効果にはなりますが、腸内環境が改善することによって、肌の調子が著しく良くなります。便秘解消で肌状態が良くなることは、女性なら経験上分かる方も多いのではないでしょうか。

コレステロールを減らす効果

水溶性食物繊維はコレステロールを減らすと言われます。厳密なメカニズムはまだ研究を待っている段階ですが、一説には、食物繊維が胆汁酸を増加させているためではないかと言われています。
胆汁酸はコレステロールを原料に作られます。胆汁酸を増加させるということは、コレステロールを体内で消費していることにもなります。

糖尿病の予防効果

水溶性食物繊維には、炭水化物(糖質)の吸収スピードを和らげる働きがあります。食事に水溶性食物繊維を取り入れることで、食後の急激な血糖値上昇を防ぎ、ひいては糖尿病の予防にもつながると言われます。

高血圧の予防効果

高血圧の主要な原因はナトリウムです。水溶性食物繊維には、ナトリウムを効率的に体外へ排出する働きがあるため、高血圧を予防する効果があると言われます。

肥満の予防効果

不溶性食物繊維は、胃の中で消化されることはありません。必然的に胃での滞在時間が長くなり、その分、満腹感も長持ちします。結果として過食を防ぎ、肥満を予防する効果も期待できます。

ダイエットの効果

水溶性食物繊維には、水分を含んでお腹を膨らませて食欲を抑える役割や、血糖値を緩やかに上昇させてコレステロールや胆汁酸などを吸着・排出する作用があり、ダイエットに効果的です。

動脈硬化の予防効果

ゲル状になりやすい海藻類や豆類などの水溶性食物繊維を摂取することにより、体外へ胆汁酸の排出量を増やします。胆汁酸はコレステロールを原料として作られるので、血中コレステロールを減らし、動脈硬化を予防する効果があると言われています。

美肌の効果

水溶性食物繊維に分類されるオクラ・納豆などの豆類を食べると、腸内環境が整い便秘解消につながります。腸内環境が整うことにより体中の毒素も便と一緒に排出され、新陳代謝が良くなり美肌にも効果があります。

水溶性食物繊維の種類と効果

水溶性食物繊維は、ヌルヌルとした粘性と高い保水性、水に溶けるとゲル状になる特徴があります。糖分の吸収スピードをゆるやかにし、食後の血糖値の急な上昇を抑え、腸内環境を整えたり生活習慣病の改善など、様々な健康効果をもたらしてくれます。
主な種類と効果を以下に紹介します。

ペクチン

果物、野菜に多く含まれています。血糖値の急な上昇を防ぎ、コレステロールの上昇を抑制する効果があります。

アルギン酸

海藻のぬめり成分で、腸内で水分を吸収しゼリー状になり、コレステロールや血糖値の上昇を抑える効果・便秘解消・動脈硬化の予防作用があります。

グルコマンナン

食べたものを包み込んで、吸収させにくくする効果があります。さらに、水を吸収し胃の中で膨らみ、満腹感を得ることができます。

フコイダン

紅藻類に多く含まれる海藻のぬめり成分の一種で、肝機能向上・抗アレルギー・血圧抑制・免疫を高める効果があります。

不溶性食物繊維の種類と効果

不溶性食物繊維は腸内の免疫力を高めて、ダイオキシンなどの有害物質を対外に排出するデトックス効果も期待できるようです。

成分と効果をまとめましたので、参考にしてくださいね。

セルロース

穀類の外皮に多く含まれています。腸内環境を整え便の排出を促す作用や、大腸ガンの予防に効果があります。

ヘミセルロース

セルロースに準じた働きで、腸内の善玉菌を増やし便秘の予防やダイオキシンなどの有害物質の排出に効果があります。

リグニン

コレステロールの上昇を抑制する作用や、腸内の善玉菌を増やす効果があります。胃で水分を吸収して膨れ、腸壁を刺激し排便を促進します。

β(ベータ)グルカン

キノコなどに含まれる成分で、摂取しても胃腸で消化・分解されずに腸内の免疫細胞に直接働きかける効果があります。

食物繊維を効率よく摂取するための青汁の選び方

食物繊維を効率的に摂れる青汁として、以下の原料が含まれているかどうかを確認しましょう。

・クロレラ
・長命草
・ケール
・明日葉
・大麦若葉

これらの原料には、豊富な食物繊維が含まれています。とくにクロレラと長命草には多くの食物繊維が含まれていることから、青汁を選ぶ際には原料を要チェックです。
ちなみに、これらの中ではケールの食物繊維が比較的少な目ですが、ケールは青汁の主原料としての筆頭でもあり、「緑黄色野菜の王様」とも呼ばれるほどの高い栄養価を誇ります。食物繊維の含有量とは無関係に、青汁を選ぶ際にはかならずケールが豊富に含まれているものを選びましょう。

クロレラ

クロレラに多く含まれている食物繊維には、セルロース・リグニンが主な成分として100gあたり10.8g含まれています。
主成分であるクロロフィルは毒性を吸着し体外に排出する効果があります。

長命草

長命草は100gあたり8.4g含まれています。これは、ほうれん草の3.5gよりも多く、主にペクチンやヤラピンといった食物繊維です。
別名「牡丹防風(ぼたんぼうふう)」とも言います。ビタミンやミネラルを豊富に含んでおり、抗酸化作用をはじめ血流改善作用もあることが近年の研究で明らかになっています。

ケールの栄養価

ケールは100gあたりβカロテンが2900μg、ビタミンEは2.4mg、ビタミンCは81mgと、緑黄色野菜の中でも特に栄養価が高いです。ビタミンやミネラルをバランスよく含んでいるので、青汁の材料に最適と言えます。